起業家が必ず知っておくべき5つの資金調達方法

起業 資金調達

起業 資金調達

目次

0.自己資金の内訳

1.起業資金を自分で準備する
1−1貯金
自己資金は自己名義の貯金が基本です。
1−2家族からの応援

2.起業資金を金融機関等から借りる
2−1地方公共団体から制度融資を受ける。
2−2日本政策金融公庫の新創業融資制度を利用する
2−3定期預金担保付貸付を利用する
2−4契約者貸付制度を利用する
2−5取引銀行から自分の信用で借りる

3 起業資金 返済しないで調達する方法
3−1 補助金・助成金を活用する
3−2 補助金と助成金の特徴と違い
3−2−1開業後、使える助成金・補助金を確認します。
3−2−2補助金の種類

4 起業資金を投資してもらう
4−1クラウドファンディング
4−2個人投資家
4−3ベンチャーキャピタル

はじめに

起業する予定だが「どのように事業資金を調達すればよいか
分からない」方が多いと思います。

また、
・どのくらいの資金を準備すれば良いのか?
・借金以外の調達方法はないのか?
・融資に保証人は必要なのか?
等、お金についての悩みはつきませんね。
そこで、これから事業を起こす皆さんが、
事業継続するために”必ず抑えておくべき資金調達法”をご紹介いたします。

1.起業資金を自分で準備する

通帳

お金の内訳

1−1貯金

自己資金は自己名義の貯金が基本です。
全額自己資金で調達できれベストですが、
なかなかそうはいかないのが現実です。

ちなみに、創業時の自己資金割合の平均は30%前後です。
事業後の生活を考慮し、50%は自己資金で用意しましましょう。
業種によって必要な事業資金が異なりますが、
この割合を目安に今から貯金ですね。
私の自己資金は50万円でした。自転車創業で乗り切りました。
人生何事もなんとかなりますが、レアケースとお考えください。

1−2家族からの応援

家族からの借金も貯金にいれました。
世帯毎にお財布は一つと判断されるからです。
しかし、法律上は別人格なので、借用証を用意します。
贈与と判断されないため準備です。

2.起業資金を金融機関等から借りる

お札

事業資金

起業時の借入法をご紹介いたします。

2−1自治体による制度融資を受ける

制度融資とは、自治体、信用保証協会、金融機関の3者が協力をして
中小企業の資金調達の円滑化を図ろうとする制度です。
自治体が直接融資を行うわけではありません。
三者の役割は、
・自治体が借入利子の一部を補給
・信用保証協会が融資を保証(保証人代わりになる)
・金融機関が融資を実行

この条件の元、起業家は無担保で融資を受けることができます。

申込手順は
①自治体に斡旋の申込→審査通過・紹介状の交付
②紹介状を指定金融機関で提出・融資の申込
③金融機関を通じて保証協会へ保証申込
④信用保証協会の担当舎との面接
⑤保証決定
⑥金融機関の融資実行

となりなります。
*自治体によって異なる場合あり

このように、
・手間と時間(約90日)がかかる
・信用保証協会の保証が融資条件
等が特徴があります。
急ぎのつなぎ融資が必要な場合は、他の融資方法を検討しましょう。

2−2 日本政策金融公庫の新創業融資制度を利用する

日本政策金融公庫とは、100%政府出資の政府系金融機関で、
小口の事業資金融資、中小企業向けの長期融資などを行います。
新創業融資制度とは、日本政策金融公庫がおこなう創業者向けの融資です。
3,000万円まで無担保融資が受けられます。

この他、
①新規開業資金(新企業育成貸付)7,200万円まで
②女性、若者/シニア起業家資金(新企業育成貸付)7,200万円まで
③挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)3,000万円まで
等の創業者向けの融資がありますが、担保や保証人が必要になります。

新創業融資制度の融資申込限度額は、
自己資金(起業直前期のあなたの銀行預金残高の合計)の10倍までです。
預金残高が100万円ならば、1,000万円まで融資が受けられます。

2−3定期預金担保付貸付を利用する

定期預金担保付貸付とは、定期預金を担保に金融機関から融資を受けることです。
定期預金を崩さず自己資金を作ることができます。

借入方法と返済方法は以下の通り、
通帳の種類によって2つに分類されます。

『定期預金通帳・定期預金証書を使っている場合』
・借入方法
通帳を銀行に預ける。
銀行窓口に出向いて署名・押印等の手続を行なう。
融資が実行される。
・返済方法
指定口座に入金すれば自動引きしされる。

『総合講座通帳の場合』
・借入方法
預金残高をこえて引き落としがされた場合、自動的に「定期預金担保貸付」となり、
総合口座の普通預金残高に「ー◯◯」とマイナス記帳される。
・返済方法
普通預金に入金すると”当然”返済される。
例:普通預金の残高が-10万円(10万円借り入れている状態)で、
口座に15万円入金した場合、10万円が返済に充てられ、
残りの5万円が残高として通帳に記載される。

この借り入れ法の最大のメリットは低金利であることです。
借入金利は、定期預金の約定金利+0.5%。
大手都市銀行を含めた全国平均は約0.025%ですから、
金利0.525%で借りられる計算になります。

定期預金がある方は活用したいですね。

2−4契約者貸付制度を利用する

生命保険の契約者貸付制度とは、契約している生命保険の解約返戻金を担保に、
お金を借りる制度です。
借りられる金額は通常、解約返戻金額の70~90%の範囲内で、
生命保険会社や生命保険の種類によって異なります。

借入方法と返済方法は以下の通りです。
『借入方法』
①保険証券を準備
②保険会社に契約者貸付制度を利用する旨を連絡
③必要書類に記入し提出
④指定口座に振り込み

『返済方法』
・銀行振込(ネットバンキング含む)
・窓口持参
返済は自分都合で何時でも良く催促されることがありません。

さらに、
借入金利は、契約した生命保険の予定利率に
1%~2%を上乗せした程度に設定されています。
例えば、予定利率2.0%の生命保険契約で、利子はプラス1.5%の3.5%となります。

これもかなり有利な借入方法といえますね。

2−5取引銀行から自分の信用で借りる

これは番外編です。
既に起業している方で新事業を立ち上げる方は、
お付き合いのある銀行から借りるのがベストです。

借入の際、
・3期分の決算書を提出する。
・債務者区分が、「要注意先」以上である。
等の条件があります。

3 起業資金 返済しないで調達する方法

プレゼント

補助金 助成金

3−1 補助金・助成金を活用する

国や自治体、企業がおこなっている補助金や助成金を活用して、
創業資金を調達する方法があります。

どちらも補助金・助成金は返済の必要がなく、損益計算書の純利益に
なります。
是非、活用したいですね。

3−2 補助金と助成金の特徴と違い

補助金(ほじょきん)とは、政府が直接的または間接的に公益上必要がある場合に、
民間や下位の政府に対して交付する金銭的な給付のことです。(Wikipediaより)

助成金とは、融資とは異なり、返済の必要がない資金を指します。
大きく分類すると、
雇用関係の助成金(主に厚生労働省)と、
研究開発型の助成金(主に経済産業省)に分かれます。

補助金と助成金の違いを表にすると、

 助成金 補助金
 返済期限 無し 無し
 支払時期 後払い 後払い
 審査 無し 有り
 申請期間 長い 短い
 採択件数条件 無し 有り
 担当官庁 厚生労働省 経済産業省他

大きな違いは「審査の有無」です。
つまり、助成金は基準を満たせば必ず支給されるのに対して、
補助金は審査に「合格」して始めて交付されるのです。

起業して雇用する予定があるならば、助成金を利用すべきです。
補助金は必ず支給されるわけではありませんから、
事業計画書作成はプロに依頼することをお勧めします。

近頃は採択の難易度が上がり、素人が書いた事業計画書は採択されなく
なりました。

助成金の申請は、社会保険労務士の職域。
補助金は中小企業診断士・税理士が申請代行するケースが多いです。
その理由は、事業計画書は、経営・マーケティングの知識が必要だからです。
中小企業診断士の試験科目に経営・マーケティングが含めれるので
かれらの職域となるのです。

なお、
このブログでは、
補助金を、経営・マーケティングに関する補助。
助成金を、雇用関係についての助成。
と定義して説明しています。
助成金というサイトが、補助金のサイトの場合がありますが、
内容を確認しながらお調べください。

3−2−1 開業後、使える助成金・補助金を確認します

知識や情報は力です。
知っているだけで多くのメリットを得ることができます。

助成金は一年中募集していますが、補助金は募集期間が短く
ゲリラ的に募集期間が発表されます。
常にアンテナを立ててチェックしておきましょう!

3−2−2補助金の種類

補助金の数は3,000を超すと言われ、そのすべてを把握するのは困難です。
創業時に利用しやすいのが、①創業補助金と②小規模事業者持続化補助金です。
①は個人が起業する場合使用できます。既に起業していて法人化していても
新たに個人として起業するなら使用できます。
②は個人事業主登録している方・法人が対象です。
まだ開業していなくても、申請の全日までに個人事業主登録を
済ませれば申請できます。

以下のサイトから補助金情報をチェックします。

【参考URL】
ミラサボ 補助金・助成金検索サイト
https://www.mirasapo.jp/measure_map/guide/operation-ichiran.html

J-NET21 中小企業ビジネス支援サイト
http://j-net21.smrj.go.jp/headline/support/su01a1.shtml

e-中小企業庁&ネットワーク推進協議会
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sogyo/index.html

資金調達ナビ
http://j-net21.smrj.go.jp/srch/navi/index.jsp

3−2−3 助成金の種類

助成金の種類は少なく、一年中募集しているので
検索は容易です。また、
自治体毎に定めた少額の助成金があります。
お住まいの自治体にお問い合わせください。

【参考サイト】
助成金活用ナビ
http://jyoseikin-book.com/itirann.html

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/joseikin_shoureikin/

中小企業施策利用ガイドブック
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/g_book/h28/160421gbookall.pdf

中小企業庁 支援策のご案内
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/leaflet/l-2015/02jinzaiall.pdf

4 起業資金を投資してもらう

投資 チャート

投資 チャート

4−1クラウドファンディング

クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、
資金のない起業家・クリエーターが、インターネットを通じ
不特定多数の方から「出資」という形で資金調達をおこなうシステムです。
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、
ソーシャルファンディングとも呼ばれています。

クラウドファンディングによる資金調達の流れは以下の通りです。
日本では購入型(金銭以外のリターンが貰える形態)が
主流ですので、購入型をご説明致します。

* 起業家・クリエイター
1 クラウドファンディング代行会社の選択
2 サイトに情報アップ(これからおこなう事業の詳細)
3 一定期間サイトにアップ(目標額に満たない場合は募集中止となる)
4 資金の10〜15%をサイト運営者に支払う
5 出資金を受け取り、事業を開始する

* 出資者
1 クラウドファンディングのサイトから出資したい事業を選択し、出資する
2 目標額が集まった事業のみ、事業開始決定
3 年に数回、事業者から物品・サービス等のリターンが提供される

日本にはクラウドファンディング代行会社が40種類ほどあります。
自分の起業スタイル・コンセプト等にあうサイトを選択し、
クラウドファンディングを始めましょう!

クラウドファンディング比較サイト
ランクラウド
http://runcrowd.jp/index.html

なお、「ふるさと投資」という国がおこなうクラウドファンディングも
あります。
内閣府地方創生推進事務局
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/tiikisaisei/furusato/kaigi/

4−2個人投資家 エンジェルから出資・借入

個人投資家(エンジェル)から出資してもらう方法もあります。
殆どのエンジェルは元起業家ですから、素晴らしい事業計画で将来性があるならば
出資してくれる可能性があります。

以下、出資を引き出すポイントです。

4−2−1 事業計画書を作りこむ

完結明瞭な事業計画書を作成します。
事業計画書は以下の項目で作成しましょう。

【事業計画書の目次】
エグゼクティブサマリー
事業立ち上げの経緯
マネジメントチーム
会社概要
経営理念・事業理念
商品・サービスの概要
儲けの仕組み
市場および競合の分析
マーケティング/営業
立ち上げ戦術
成長戦略
オペレーション計画
人事戦略
財務計画
資金調達
出口戦略
リスク管理
プロジェクト管理

これらが事業計画書の基本です。

事業計画はストーリーが重要です。
しかしすべてを完璧に書く必要はありません。
特に重要な部分を強調し、熱い思いを込めて書いていきます。

最大のポイントは、夢・ユニークさ・独創性です。
これから自分が世の中変えていくんだ!くらいの気合を
事業計画書にぶつけてみましょう。

4−2−2 個人投資家をさがす

ネット等で個人投資家を探します。
一番効率的なのは、個人投資家が主催する「起業塾」等に
入ってしまうことです。

高額セミナーやコンサルタントを敬遠し、

適正価格で運営している塾に入ります。
そもそも起業前の人に、”高額請求すること事態おかしい”と
ご判断ください。

参考サイト
パッションリーダーズ
http://www.passion-leaders.com/executives/adviser.php
日本最大の起業家支援の団体です。

4−2−3 思いをぶつける

最後は人対人です。
小手先でなく、思いをぶつけましょう!
もし、アナタに足りない部分があるのなら
必ずアドバイスしてくれるはずです。
アドバイスもくれないエンジェルなら、
こちらから切り捨てましょう。
後悔しないです。

4−3ベンチャーキャピタル(VC)

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業へ投資を行う投資会社です。
政府系、証券会社系、銀行系、保険会社系、事業会社系、独立系などの種類があります。

ベンチャーキャピタルの投資条件は
1 経営陣が優秀であること
2 商品やサービスに優位性があること
3.商品やサービスが売れるための市場があること
4.株式公開の予定がある会社であること

1〜3は事業として当たり前の話です。
4の株式上場について、個人事業主を前提に考えると
資金調達の選択肢には入りずらいと思います。

しかし、絶対の自信がある方は夢の翼を大きく広げて
上場を考えても良いと思います。

本気で上場考える方はこちらのサイトをごらんください。

資金調達:ベンチャーキャピタルがカネをだす条件
http://www.linzylinzy.com/funding.html

まとめ

一言で資金調達といっても様々な方法があります。
私は既に2つの補助金を頂き、事業展開をおこなっています。
さらに融資も受けています。
事業家はすべてを一人で判断し道を切り拓く者。

事業展開の要になるのが「お金=事業資金」です。
資金計画をきちんと立てることが事業成功の鍵です。

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